「1495日の初恋」



食事を終えて部屋に戻っても、携帯が鳴る気配はない。

時計を見れば、午前9時になろうとしている。


まだ、家に帰っていないのかな…。


とりあえず、着替えておこう。

いつ連絡が来てもいいように。
すぐに会いに行けるように。

上原くんが、かわいいと言ってくれた洋服は夏物で、今は着られない。

本当は、あの洋服が着たかった。


だけどしょうがない。


これで、大丈夫かな…。


何度も着替えて、やっと決めた服。

ふうとため息。
緊張する。

まだ、会ってもいないのに、抱きしめられたあの日を想うと、胸がドキドキしてくる。







だけど、この日…連絡は来なかった。




1月2日。

この日も連絡はなかった。



1月3日。

とうとう不安になって、私は外に飛び出した。



< 163 / 388 >

この作品をシェア

pagetop