「1495日の初恋」
食事を終えて部屋に戻っても、携帯が鳴る気配はない。
時計を見れば、午前9時になろうとしている。
まだ、家に帰っていないのかな…。
とりあえず、着替えておこう。
いつ連絡が来てもいいように。
すぐに会いに行けるように。
上原くんが、かわいいと言ってくれた洋服は夏物で、今は着られない。
本当は、あの洋服が着たかった。
だけどしょうがない。
これで、大丈夫かな…。
何度も着替えて、やっと決めた服。
ふうとため息。
緊張する。
まだ、会ってもいないのに、抱きしめられたあの日を想うと、胸がドキドキしてくる。
だけど、この日…連絡は来なかった。
1月2日。
この日も連絡はなかった。
1月3日。
とうとう不安になって、私は外に飛び出した。