「1495日の初恋」




「おい!」


…?


「おいったら、あなたですよ、上原さん!」


えっ?

名前を呼ばれて顔を上げれば、目の前に立っていたのは宇佐見くんだった。


「宇佐見くん…。」

「なにやってるんです?こんなとこで。」


「…うん…。」


「正月は、彼氏ってやつと会うんじゃなかったんですか?」


「…うん…。」


「だから、何でって聞いてるんですけど。」



私は、下を向いた。


「…うん…連絡…ないの…。」


「彼氏ってやつからですか?」


「…うん…。」


「だから言いましたよね?そんなの違うって、彼氏でもなんでもないって。」



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