「1495日の初恋」



私は顔を上げて、無理に笑顔を作る。


「ははっ…うん…私…振られちゃったみたい…ははっ…。」


笑って話しているのに、涙が後から後から溢れてくる。


「ほんと…バカみたい…ははっ…は…。」



「あ~、やめやめ…無理して笑わないでください。」


宇佐見くんは、私の隣に座る。


「そんなヤツのために泣いたら、時間がもったいないです。…ほら。」


私の前に差し出された、宇佐見くんの黄色いハンカチ。

いいよって突き返したのに、無理に握らされたハンカチ。


「いいですから、早く顔 拭いてください。ところで上原さんは…お参りしました?」


私は、ハンカチで涙を拭きながら、首を横に振った。



「とりあえず、なんかお願いしてきたほうがいいですよ…そうですね、、新しい彼氏ができますように…とか。」


そう言って、優しく笑う宇佐見くん。

なんだか、ホッとした。


「…うん…ちょっと、行ってくるね。」


私は立ち上がり、お参りをしに向かった。



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