「1495日の初恋」
私は、胸に手を当てて、目を瞑った。
上原くんと初めて交わしたキス。
あの時のことを想うと、胸が苦しくて切なくなる。
好きな人に抱きしめられて、唇を重ねる。
幸せで嬉しくて、身体が震えるような初めての感覚。
自分の指で自分の唇に触れて、あのときの上原くんを思い出す。
もう二度と、上原くんに触れることはないんだと思うと、ずっと我慢していた気持ちが溢れてくる。
本当は、会いたくて会いたくてどうしようもない。
本当は、今すぐ抱きしめてほしい。
本当は…ずっとそばにいてほしい。
私は自分で自分を抱きしめる。
上原くん…
好きな気持ちが、こんなにいっぱい。
なんで、上原くんじゃなきゃダメなんだろう…