「1495日の初恋」
校舎の門をくぐり、体育館へ向かう。
胸がドキドキする。
入口に、バドミントン練習会場の張り紙。
深呼吸して、会場に入った。
怖くて前を向けない。
「こっち。」
亜紀に手を引かれて、ザワザワと人の声がする方へ。
― 合宿にいらした皆さんは、荷物をこちらに置いてください ―
私たちは、荷物置き場に向かう。
怖い…
怖いよ…
逃げたい…
帰りたい…
「大丈夫、まだ、あいつは来ていません。」
頭の上で、宇佐見くんの声がした。
「あ、う、うん。」
私は深呼吸して、カバンを下ろした。
― 準備ができた方から、整列してください ―
名前の書かれたゼッケンを渡され、順番に整列する。
緊張して、うまくつけられない。
見かねて亜紀がつけてくれた。