「1495日の初恋」







― 次は参加の皆さんの自己紹介です ―



どっきーん

うそっ!自己紹介?



どうしよう…



上原くん、私を見て、なんて思うんだろう。

急に不安になって、尋常じゃない汗が噴き出してくる。



だんだんと自分の番が近づいてくる。



身体が震え出す。




最初に、宇佐見くんが立ち上がる。

「初めまして、宇佐見です。」



上原くんは、宇佐見くんに気づいて、少し驚いた表情をしている。

宇佐見くんも、上原くんに向かって話しているように見えた。



「今日は、俺が無理やり連れてきた友人も一緒に参加しています。」



亜紀と私は、顔を見合わせる。



「そういうことですから、連れてきたのは俺ですので、友人に文句がありましたら、俺に言ってください。」




ほかの参加者は、なに言ってんだこいつ?というように首をかしげている。

上原くんは、宇佐見くんをじっと見ている。



「二日間よろしくお願いします。」

そう言って、宇佐見くんは座った。








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