「1495日の初恋」
……!!
廊下から、かすかに足音が聞こえる。
「…宇佐見くん…誰か来る…。」
「ああ…やっぱり、来ましたね…。」
「やっぱり…?」
足音はどんどん近づいてくる。
宇佐見くんは、もう一度小さくごめんと言った。
「もう少し…我慢して…。」
そして、私の頭を押さえて顔を近づけてくる。
…えっ…?
これって…キス…
「…やっ…まって…宇佐見くん!」
咄嗟に、大きな声が出た。
瞬間、速くなる足音。