「1495日の初恋」
宇佐見くんは、手のひらで唇を拭った。
そして、ズボンをパンパンとはらいながら、上原くんの前に立つ。
「練習の時、聞きましたよね?結とはどうなってんだって。」
上原くんは俯いて、拳を握りしめている。
「あの時、もう関係ないって、そう言いましたよね?」
上原くんは顔を上げて、小さく首を横に振った。
「俺の気持ちは、あのとき君に伝えました。だから、行動に移したまでです。結だって同意の上です。」
宇佐見くんは、私の肩を抱いて引き寄せた。
「俺たち、愛し合ってんだから、邪魔しないでくれます?」