「1495日の初恋」
私は、その言葉に驚いて、ゴクリと唾を飲みこんだ。
上原くんは、悲痛な表情で私を見つめている。
震える唇から小さく漏れる声。
「…うそだ…。」
上原くんが、呻くようにつぶやいた。
「うそじゃない。今見ただろ。これからいいところだったのに。なんなら見ていきます?」
宇佐見くんは、私に近づくと、強く顎を掴んで上に向けた。
そして、首を傾けて唇を寄せる。
避けようと思っても、宇佐見くんの力が強くて動けない。
私は、ギュッと目を瞑るしかなかった。