「1495日の初恋」
「おい…やめろよ…やめろ!」
身体ごとぶつかって宇佐見くんを突き飛ばし、上原くんは私の前に立つ。
「やめろ、結に…結に触るな!」
宇佐見くんは素早く立ち上がり、上原くんの腕を掴んだ。
「どけよ、結はもうお前のものじゃない。」
「いやだ。」
「どけって言ってんだよ!」
「いやだ!」
「それなら…。」
宇佐見くんは、低く静かな声で上原くんに言った。
「それなら結に約束しろ。必ず迎えに行くからって。それまで待っていろって。」