「1495日の初恋」
何を話していいのかわからない。
言葉が出てこない。
自分の気持ちを伝えたいのに、言葉が…出ない。
代わりに涙ばかりが溢れ出し、こぼれて落ちていく。
「泣き虫…。」
上原くんは、私の涙を指で拭う。
「結…。」
ああ…この優しい時間が好きだ。
上原くんの腕に包まれた、温かなこの感覚…
「またこうして結に触れることができるなんて、夢みたいだ。」
「上原くん…。」
「あいつは…ほんとにお前のことが…。」
「えっ?」
「いや…なんでもない。」
「俺、あいつに嫉妬するよ…。」
「嫉妬…そう、嫉妬…結のこと、ほんとによく見てるんだな~って…。」