「1495日の初恋」
「結…。」
「うん?」
「いつか、いつになるかわからない、10年先かもしれないし、50年先かもしれない…。」
「ん…。」
「結と…いつか、一緒にいられるように…俺…俺さ…。」
上原くんは涙をこらえて、押し黙る。
瞳に溢れる大粒の涙。
上原くんの辛さが手に取るようにわかった。
「…ん、わかったよ…もう、わかったから。」
私は上原くんの首に腕を回して、上原くんを抱きしめた。
「いつか…必ず…。」
私は何度も頷いた。
それだけで充分だった。
今の私たちでは、どうにもできない。
それは、分かり過ぎるほど分かっていた。
それでもこうして、ほんの少しでも気持ちを通じ合わせられれば、私はあなたをずっと待っていることができる。