「1495日の初恋」
もしも、俺が…
今…何時なんだろう…。
時計を見れば、もうすぐ一時になる。
ああ、さすがにもう寝なきゃ…。
重く感じる身体を持ち上げ、部屋を出て廊下を歩いていく。
あれ…?
頬をかすめて過ぎていく風。
突き当りの非常口の扉が、ほんの少し開いていた。
私は、ドアを閉めようと近づいていく。
不意に、カタンと外から音がした。
…誰かいる…?
恐る恐るドアを開けて、闇に包まれた階段を覗き見る。
視線を階下に向ければ、踊り場の手すりに寄りかかっている人影。