「1495日の初恋」
「ゆーーーいーーー!」
亜紀が、走って体育館に戻ってきた。
「カズがトイレで倒れたんだって!今、保健室にいるらしい!」
えっ?
私がびっくりしていると、亜紀は宇佐見くんの水筒とタオルを手に取った。
「ちょっと私、カズのところに行ってくるね!」
「あ…私も…
言い終わらないうちに、亜紀は走っていってしまった。
宇佐見くんが…倒れた…?
昨日、あんなに遅くまで話していたからだ。
きっと、私のせいだ…。
休憩時間が終わっても、宇佐見くんのことが気になって、練習に身が入らない。
亜紀も、あれから帰ってこない。
やっぱり、気になる。
私は練習を抜けて、保健室に向かった。