「1495日の初恋」



保健室のドアには、「具合の悪い人が寝ています。静かにしましょう」と言う札が下がっていた。




私は、それをチラリと見て、ドアを静かに開ける。


先生はいない。


話し声も聞こえない。

寝ているのかな…。



部屋を見渡すと、ベッドが三つ。

その一つ、カーテンで仕切られた場所に近づいていく。




ここかな…?



起こしてはいけないと、少し開いたカーテンの隙間から、そっと中を覗く。


人の気配。

微かに布の擦れる音。





…!!


私は息をのんで立ち尽くす。







亜紀と宇佐見くんが、キスをしていた。











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