「1495日の初恋」
宇佐見くんは、昨夜私にしたように、亜紀の顎を強く掴んで口づけていた。
亜紀の髪の毛を、強く引っ張りながらの激しいキスだった。
私は動けなかった。
足が床にぴったりとくっついてしまったみたいで、動かない。
気配に気づいた宇佐見くんが、目を開けてこちらに視線を送った。
正面にいる私と目が合う。
だけど、宇佐見くんはそのままキスを続けた。
亜紀を強く抱き寄せ、キスは激しさを増していく。
宇佐見くんは、私から視線を外さない。
私の心臓は、爆発しそうだ。
「…カズ…。」
亜紀の甘えるような声に、ハッと我に返る。
私はカーテンを閉め、逃げるように保健室を後にした。