「1495日の初恋」
上原くん家の手前で自転車を止めた。
俺が行ってくるからと、宇佐見くんが上原くんの家を訪ねていく。
しばらくして戻ってくると、もう一度自転車に乗るよう促された。
「由里子さんと買い物に行ってるみたい。」
スーパーへと続く道を自転車で走っていく。
公園を抜ければ、もう目の前だ。
キキ――ッ
急に止まった自転車。
私は、宇佐見くんの背中におもいっきり頭をぶつけた。
「…どうしたの?」
「シッ…あそこ見て。」
指差す先を見れば、買い物袋を下げた上原くんと由里子さんがそこにいた。