「1495日の初恋」
「…ああ…そうだよ。ごめん、由里子。もう…一緒にはいられない。腕のことは、ちゃんと責任を取るから…。」
「…そんな…。」
由里子さんは、泣きながら、上原くんの身体を叩いていた。
それでも上原くんは、ずっとずっと謝り続けている。
「…だから、好きって一度も言ってくれなかったんだね…。」
「…ケガのことは、ほんとに申し訳なかったと思ってる。」
「…いや…嫌よ…離れないから…。」
由里子さんに何度も叩かれても、上原くんはそこを動かなかった。
「じゃあ…なんでも言うこと聞くって言ったよね?」
「…ああ。」
由里子さんが、上原くんに詰め寄っていく。