「1495日の初恋」
公園に着く。
まだまだ、待ち合わせには早すぎる。
ゆっくりと歩きながら、昨日の上原くんと由里子さんのことを考える。
上原くんの言葉一つ一つを思い出す。
由里子さんに責められて、頭を下げて謝る姿。
自分が責任を取ると言い切る姿。
これからも、由里子さんを支えていこうとする姿。
どれを思い出しても、辛かった。
あの事故から一年、どれだけ苦しんでいたことだろう。
私の前では、そんなこと一つも言わなかった。
もっと、上原くんの心の中を知りたい。
そう強く思った。