「1495日の初恋」

でも、私はキスがしたいわけじゃないし、普通に遊べればいいだけだし…。


ああ…それでも、もっとちゃんとすればよかったと、激しく後悔。

綾香にどんな服装で行くのか、聞いておけば良かった。






「おーい!」

矢島くんの声だ。

待ち合わせの時刻ちょうどに、男子3人が揃ってやってきた。


どうしても、上原くんに目がいってしまう。

あ、白いTシャツにジーンズ。

やだ、お揃いみたい…


綾香が大っきな声で言う。
上原くんと私、兄妹みたいだって。

…同じ服を着ていても、恋人には見えないってことか…。



矢島くんは、私の横に並んで、にっこり笑顔で「おはよう」って言った。

会えて嬉しいって。
今日、一日一緒にいられるなんて、最高だって。


私なんか、こんななのに…

そんなに喜ばれると、胸が痛い。


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