「1495日の初恋」
通路を挟んで、男子と向かい合って座る。
藤崎くんと矢島くんは、ゲームに夢中。
上原くんは漫画。
私たちはというと、内容が内容だけに、筆談に花が咲く。
まあ、咲いているのは二人だけど。
どうしたらキスできるか、あれやこれやと模索中。
私との温度差100度以上。
できれば、その話題は避けてとおりたい。
だって今の私には、矢島くんとのキスなんて考えられないから。
そんな私の気持ちなんか御構い無し。
一緒にファーストキスを成功させようと息巻いている。
『結もするよね?』
『私はしないよ』
『ダメだよ、矢島だってしたいと思うよ』
『そんなことないよ』
『したいにきまってるじゃん!』
ああ、もうどっちだっていいよ。
二人で勝手にやって。