「1495日の初恋」
みんなの願い
「上原くん、私との約束覚えてるよね?」
「ああ、試合だろ?」
試合?と由里子さんが聞き返す。
私は由里子さんに、試合の説明をした。
「そんなこと、無理よ…私だって、もう海斗くんから点を取ることなんかできないもの…。」
由里子さんでさえ、点が取れないなんて…。
でも、だからと言ってやめるわけにはいかない。
私は腹をくくった。
「さっ、やろう。」
そう言って、コートに立った。
「一点でも取れば結の勝ち。それでいいな?じゃ、結からサーブしていいよ。」
上原くんからシャトルを受け取る。