「1495日の初恋」



上原くんは、私にも手を差し出した。

私は、その手をギュッと握り返す。



「結…お前には勝てないよ…ありがとう。」




温かな手から、上原くんの想いが伝わってきた。



良かった…本当に…よかった…。

嬉しくて涙がこぼれ、感動で胸がいっぱいになった。






「そろそろ俺たちは失礼しようか?」

宇佐見くんが、亜紀と由里子さんに声をかけた。



「じゃ、上原くん、あとはよろしく。」

敬礼のポーズをしながら、3人は体育館を出ていった。








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