「1495日の初恋」
興味ないの?
「着いたー!」
矢島くんが走り出す。
続いて藤崎くんも。
綾香、美紀と続いて、私も走り出す。
上原くんは、一番後ろからゆっくり歩いてくる。
気持ちいいー!
青い空に真っ青な海。
まさに夏って感じ!
先に行った四人は、波打ち際でワァワァやっている。
私は少し離れたところで立ち止まり、そんな四人を笑顔で見ていた。
「お前ももっと色気のある格好してこいよ、あいつらみたいに。」
いつの間にか、隣に上原くんがいた。
「え?だって…。」
ああ、やっぱりそうだよね…分かっていたけれど…。
悲しい気持ちになって俯いた。
「ばーか、ウソだよ。」
…え?
「結も早く来いよ。」
上原くんは、そう言い残して、みんなの元へ走っていった。