「1495日の初恋」
次の日、宇佐見くんは学校を休んだ。
その次の日も。
3日目に学校に来た宇佐見くんは、亜紀に何かを話してから、私の所にやってきた。
「上原さん、ちょっといい?」
宇佐見くんが、私を呼んだ。
並んで一緒に屋上に向かう。
ドアを開け外に出れば、まだ冷たい冬の風が、私の身体を吹き抜けていく。
「寒いから、こっちにおいで。」
宇佐見くんが風よけになってくれる。
相変わらず優しくて、温かさを感じれば感じるほど胸が痛い。
「ラジオ…聞いてくれました?」
「うん、聞いたよ。…ありがとう…とっても嬉しかった。」
「そうですか…喜んでもらえてよかった。」