「1495日の初恋」
そしていよいよファーストキス⁈
海の真ん中で
「上原さん!」
矢島くんの声にハッとした。
「ね、向こう行こうよ。」
「あ、うん。」
見れば、綾香も美紀も、それぞれ移動をはじめていた。
私は矢島くんに連れられ、水際まで進んでいく。
「海、入ろうよ。」
「あ、うん、ちょっと待って。」
私はパーカーとハーフパンツを脱いで、畳んで置いた。
「上原さん…水着、すっげー可愛い…。」
え?やだ?矢島くん?
「マジで、上原さん、やばい。」
「やだ?なに?なんかやばい?」
「いや、俺、めっちゃドキドキする。」
「え?なに?」
「あー、もー、いいから、行こう!はい、これ持って。」
矢島くんに手を引っ張られて、ザブザブと水に入る。
渡された浮き輪で、ふわりと浮かんだ。
「少し遠くまで行ってみようよ。」