「1495日の初恋」
ふわふわゆらゆら…
ああ、ふわふわしてる。
あったかい…
ゆらゆら気持ちいい…
ふわふわゆらゆら…
「おい!大丈夫か?」
ん?
「結!」
この声は…?
私は、ゆっくり目をあけた。
眩しい光に、目を細める。
「結!」
「…上原…くん?」
…!!
ああ、私…
上原くんに、抱きかかえられてる。
なんで?
どうして?
あー…頭が痛い…。
「私…なんで…?」
「ぶっ倒れてた。」
敷物のところで倒れていた私を、上原くんが見つけて、救護室に運んでいる途中らしい。
頭が痛くて、おでこを手で抑える。
「大丈夫か?もうすぐだからな!ていうか、矢島はどうしたんだよ?なんで、お前のそばにいないんだよ?」
いつも穏やかな上原くんが、感情剥き出しにして怒っていた。