「1495日の初恋」
ものすごい緊張感。
怖くて泣きそう。
うちの組と一組は接戦だ。
優勝争い。
心臓がバクバクする。
いよいよ私たちの番だ。
レーンに並ぶ。
二組同時にレーンに入ってくる。
「ビビるな、俺を信じろ。」
上原くんが、私の肩をキュッと掴んだ。
助走に入る。
ピッタリと合った歩幅。
上原くんが右手を後ろに出した。
「海斗!頼む!」
前走からバトンが渡った。
一組とはほぼ同時。
後は何も考えず、ただゴールを目指して走るだけ。
ハッハッハッハッ…
早いリズムで呼吸を合わせ、風を切って走る。
負けたくない!