「1495日の初恋」
すると突然、上原くんが、こっちを向いた。
バッチリ目が合った。
ドキンと心臓が跳ねる。
1秒…2秒…
目が離せない。
上原くんの髪が、風で揺れている。
なんとなく、お互いそのままでいた。
「ゆーいー!」
美紀に名前を呼ばれて、ハッと我に返る。
私は、上原くんから視線を外してうつむいた。
ああ、びっくりした。
授業の始まりのチャイムが鳴る。
ドキドキがおさまらないまま、教科書を開いた。
放課後、一人歩きながら上原くんへのプレゼントを考える。
男の子にプレゼントなんて買ったことないし…。
あれこれ考えては、打ち消しての繰り返し。
うちに着いても、考えはまとまらなかった。