「1495日の初恋」
ベッドに寝ころんで、上原くんを思い浮かべてみる。
上原くんが好きな色。
上原くんが好きな歌。
上原くんが欲しいもの…。
考えても考えても、よくわからなかった。
上原くんのこと、何にも知らない。
上原くんのこと、もっともっと知りたい。
そういえば…と、思い出した夏休みの図書館。
画集、借りてた!
文化祭の絵も上手だったし、画材なんかどうだろう。
よし、それだっ!!
ガバッと起き上がり、階段を駆け下りて、靴をつっかけて、ドアをバンと開けて飛び出した。
そうだよ、絵!
なんで直ぐ思いつかなかったんだろう!
もー、私のバカバカ!
嬉しくって、嬉しくって、猛烈に走った。