「1495日の初恋」
俺のことを好きになって
プレゼントはデート
12月は、矢島くんの誕生日。
綾香は、またみんなで誕生会をしようと提案したが、矢島くんはそれを断った。
どうしてと聞くと、私と一緒にいたいからと言われた。
「プレゼントなら、上原さんの時間をちょうだい。
誕生日は土曜日だし、クリスマスもかねて、少し遠出をして遊びに行こう。」
つまり、デートだ。
なにかプレゼントをしようとしても、時間が欲しいの一点張り。
とても悩んだけれど、オッケーした。
矢島くんは、上原くんの誕生日に、私をかばってくれた。
だから、そのお返しがしたかった。
「上原さん、いつもズボンだし、誕生日プレゼントだと思って、スカートをはいてきてよ。」
当日、矢島くんの言うとおり、スカートを履いた。
久しぶりで、それだけでもかなり緊張する。
待ち合わせ場所に向かうまで、何度も裾が気になった。
駅に着くと、矢島くんはすでに待っていてくれた。