「1495日の初恋」

あの日の海で


海に着いた。

わあ、何だかテンション上がっちゃう。
矢島くんも、にこにこ嬉しそう。


冬の海。
誰もいない砂浜を、並んで歩いた。


子犬の散歩をしている人が、前からやってくる。


「わあ、かわいいなぁ!」

矢島くんは臆することなく、屈んで子犬に話しかけた。


子犬はとてもなついて、クンクンすり寄ってくる。


「抱っこしていいですか?」


許可をもらうと、満面の笑みで子犬を抱きしめる。


なんか…子犬より矢島くんの方が可愛いなあ…。

矢島くんの素直さは、彼のいいところ。
みんなを笑顔にさせてくれる。


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