微熱37℃





中に入ると外観と同じく中も落ち着いた雰囲気が漂っている。


それに、結構中は広かったりする。



でも私がこの旅館に入って1番最初に思ったことは、


〝懐かしい。〟


殆(ホトン)ど記憶にないが、何故だか不思議と親近感がある。



「アンターぁ!サクヤちゃんが来たよー」



千さんの声に奥のノレンを潜ってやって来たのは、パッと見板前さんの用な格好をしている人。



「おー。サクヤちゃん久しぶりだなぁ」


「…お久しぶりです。
雅人さん」



< 5 / 28 >

この作品をシェア

pagetop