House
今日も授業が終わり、通学かばんに教科書を入れる。
「宮野さん!」
「……あ、さっきの」
プールで助けてくれた人だ。
やっぱり、可愛い…!
「えっと…どうかしましたか?」
彼女は走ってくるなり、私の正面に立った。
「いえ、あの……もしよければ、これからご一緒しませんか?」
「私と、ですか??」
わお…びっくりした。
今まで、友達がいなかった訳ではないけど、こんなお誘い久しぶりだ。
「私、美味しいアイスクリーム屋さん知ってますよ!…宮野さん、どうでしょう?」
「はい!ぜひ」
なんだか、ワクワクしてきた♪
学校帰りに友達と寄り道……私の、高校生活での夢でもあったのだ。
「では、ちょっと外で待っててもらえますか?」
彼女の背中を見送り、1人でにやける。
いい人そうだし、友達になれるといいな♪