House
「あの…」
「…なんだよ」
確実に、うざいオーラが満喫している。
「あの…佳君って、何人家族なんですか?」
彼は、驚いた様に私を見ている。
「は?…てめー何言ってんの?」
…あれ?私おかしな事言ったかしら?
「まさか知らなかったのか?…ってか、こいつが隠してるだけか」
全く、意味のわからない独り言。
「いいか〜、じゃあ教えてやるよ…」
彼の顔が近付く。…私はゴクリとつばを飲んだ。
「ここはなー。まあ…なんつーの?えーっと…あ、そうそう!シェアハウスだ!!」
シェアハウス……どこかで、聞いた事がある。
んっ?て事は。
「あの、さっきいたお姉さんは、佳君のお姉さん…ではないんですか??」
「あー…それって、郁子の事か?」
郁子さん…って言うんだ。
「でもな、あいつも俺も、みんな血は繋がってねーけど、家族だ!だから郁子は佳の姉。俺も兄貴だな」
ニッと笑う顔は、意外と優しくて…
なんだろうな…心が温まるっていうの?……まあ、そんな感じだった。
人は外見だけじゃ分からないって、こう言う事なんだな〜…と、勉強になった。