House
次の日、佳君の熱はすっかり引いて、学校にも来ていた。
「リン、おはよ〜。お前さあ、昨日家に来たらしいな」
いきなり昨日の話になるとは思ってなくて…返し方が、よく分からなかった。
「なんか、変な事言われなかったか?」
「う、うん!大丈夫だよ。…いいお兄さん達だね」
まあなっ、と笑う佳君。…でも、急に曇った顔をした。
「どうかした?」
「いや…なんでもない」
「そお?」
しばらくの沈黙。これには何の意味があるのだろう?
「ん〜、あー!!……やっぱ、言う!」
急に唸りだしたかと思うと、今度は何かを決意した…らしい。
「な、何?」
「でも、今は無理。だから今日の放課後、家来ねーか?」
何だろう…。
とりあえず今日の放課後、佳君の家に行く事になった。