House
夏の暑さは続き、麻人のパワーが限界まで来ていた。
今年も、これ!…と言った行事はなく、夏休みが終わってしまう…そう思いながら、麻人の隣りでアイスを一口。
「あーづー♪」
「なーにー?」
ただ、リンさんがそう言うまでは…ね。
「……え?何??…もう一回言って」
「だーかーらー!キャンプ行くの♪」
キャンプ!?
「うちのマネージャーが別荘持ってて、良かったら皆で来ないかって言われたの♪
…でも、それだけじゃつまんないから、その辺にテント張ってキャンプしよう!って事」
キャンプかあ…初めてだな。
「私、行きたいです!」
「おっけー!…じゃ、皆強制ね♪」
その言葉と同時に、起き上がる麻人。
「は!?…俺も??」
どうしても行きたくないらしい。…夏嫌いがキャンプってのもね〜。
でも、リンさんは絶対行かせる気だ。
「マジかよ…」
麻人は脱力し、また床に寝転んだ。
リンさんは、2階にいた涼太君にも話をして来た様で、あっさりオーケーしてくれたみたい。
「よし……じゃあ明日から行きましょう!!」
「「明日!?」」
麻人と私の声が重なる。
決まったら、即行動!…これがリンさんのおきてだった事を思い出した。