House
Side 麻人
ふうっ…。
俺は、こんな夏なんて消えてしまえばいいと思っていた。
キャンプって聞いた時も、正直、全く興味無かったし、出来ればクーラーの効いた部屋でゴロゴロしていたい。
だが……今は、気が変わった。
この、目の前に広がる大自然。
野性的な、俺の本能をくすぐるには充分の環境。
リンが用意した海水パンツに着替える。
「ひゃっほーーーいっ!!」
あーヤバイ…っ!
今の俺はテンションMAX!!
「こういう奴が、1番危なっかしいのよね〜…」
リンのそんな一言も、俺には聞こえていなかった。