House
Side 涼太
もう、河原ではしゃいでいる麻人さんをよそに、僕とリンさんはBBQの準備をする。
今は丁度、昼飯の時間。
一応、リンさんにもらった水着は着ている。
「りょうちゃん、それ持って行ったら、次こっちお願い!」
食材やら、お菓子やら…
食べ切れるのか?ってぐらいある。
着々と準備を進め、何とか火おこしまで出来た。
「リーンー!」
そう言って僕達の元に来たのは、先程お会いした、美鳥さんだった。
その横には、旦那さんと思われる人もいる。
一緒にBBQをするらしい。
旦那さんは、頼りがいがありそうな人なので、助かった。
「それより…あづささんは?」
そう言えば、居ない事に気付いた。
「ん〜?おかしいわね……美鳥、さっき会わなかった?」
「着替える部屋を貸してから、そのままよ〜」
じゃあ、まだログハウスに…
そう思っていたら、急に声がした。
「ごめんなさい、リンさん!…遅れました」
息切れしながら、そう言うあづささんは、白いワンピースに身を包み、下には水着を着ていた。
肩につくぐらいの、ふわふわっとした天然パーマを、2つに結んでいる。
元々色素が薄いらしく、ブラウンの髪色は、太陽の光でより綺麗に見えた。
まあ……童顔のあづささんは、意外と普通の人より可愛いと思う。
「あづささん、似合ってますよ」
「そ、そう?…ありがと〜」
ニコッと笑う顔も、やっぱり可愛い。