House
Side リン
そろそろ、お肉も焼けてくる頃。
「ん〜!いい匂い♪」
美鳥の旦那さん、健治(けんじ)さんがほとんど焼いてくれている。
その横で、りょうちゃんも手伝っているんだけど…
「……どうかしたの?」
さっきから、ボーッと川を見ている。
それも、2人がいる方を…
「…あ、いえ…何でもありませんよ」
笑みを見せたりょうちゃんの目は、凄く悲しい目をしていた。
いや……悲しいと言うより、寂しい目。
「そうだ!もうすぐ焼きあがる頃だし、そろそろ2人を呼ぼうかしら♪」
私が川へ行こうとすると、りょうちゃんが、「僕が行きます」っと言ってきた。
本当に、どうしちゃったのかしら?