House
しばらく歩いた所に、広場があった。
そこではすでに花火の準備がされていた。
「花火、久しぶりだな〜♪」
あづささんは、早くしたくてたまらないみたいだ。
僕は別にどうでもよかったけど、皆楽しそうに火を付けている。
「涼太君、花火しようよ!」
「…ありがとうございます」
あづささんは僕に手持ち花火を渡し、自分の火を分けてくれた。
火は、赤、緑、黄色の色に変化してあっという間に終わってしまった。
その後も、いろんな花火をやってみた。
線香花火の勝負は見事に麻人が勝利し、皆に「今度おごれよ!」と言っていた。
そうしている内に、周りは花火の煙ですごい事になっていた。
「スモーク、スモーク!!」
あづささんのテンションもおかしい程に上がって、煙の中に飛び込んだ。
その後を追うかのように、麻人とリンさんも駆け抜ける。
美鳥さん夫婦は、それを見て笑っていた。