House
それからは、川に行ったり森を探検したり、たくさん遊んだ。
お兄ちゃんは、以外とアウトドア派だから、凄く楽しそうだった。
いつものストレスを、ここで解消してるのかもしれない。
そして、もう18時を過ぎた。
いつも、お父さん達は21時に帰ってくるから、今から帰ればまだ間に合う。
「じゃあ、そろそろ…」
そう私が言うと、お兄ちゃんは真剣な顔になった。
「あづさ。俺、もう1つ行きたい所があるんだ」
「え?……でも、時間が…」
お兄ちゃんは、首を横に振った。
「来て」
そう言うと、私に背中を向け歩き出した。
置いて行かれないように、私は走ってお兄ちゃんを追った。