House
それからお兄ちゃんは、大学の試験を受けた。
かなりの名門校であるゆえ、あの成績では、正直無理だと先生にも言われていたらしい。
だけど、お父さんはそこにしか行かせないと言った。
とうとう、合格発表の日を迎えたお兄ちゃんはかなり緊張していた。
「かずや……不合格だ」
先に結果を見たお父さんから、そう告げられた。
「やはり、お前はここに必要ない人間だ!私に恥ばかりかかせて……」
お父さんは怒り狂っていた。
「この家から出ていけ!!」
お兄ちゃんは無言のまま拳を握り締めた。