サクセスラブを この手に
私は輸入部へ戻りがてら化粧室へ寄った。

通路を歩いた。誰もいなかった。

と、いきなり横のドアが開いた。

「おっと、失礼!」

「いえ、すみません。す、杉浦さん、いえ、社長。」

「舞!驚いた。君が輸入の派遣?」

「どちらへ行かれるのですか?」

「上のトイレが清掃中だからここの階のを使おうと思って下りて来たんだ。」

私は彼に会えて、そして彼の声にドキドキした。

「期間は6ヶ月だったな。」

「はい。」

「よろしく頼むよ。派遣と言えども今はうちの社員と同じだ。ちょっと来て。」

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