サクセスラブを この手に
エレベーターは上昇していった。

11、12、13、14、15階。

突然、ガクッと音がして止まった。

「えっ?」

見上げるとまだ15階だった。

「やだわ、どうして止まっちゃうの?」

私は不安になってボタンを押しまくった。

どのボタンを押しても点灯しなかった。

そのうち薄っすらと照明が落ちて暗くなった。

「ちょっとどうなってるの?暗くてよく見えないわ。」

しばらくして目が暗闇に慣れたのか

ボタンが見えるようになった。

非常用の赤いボタンを押してみた。

つかなかった。

外電話のボタンを押したが

何も応答がなかった。

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