サクセスラブを この手に
私は誰もいないラウンジに一人でいた。

カプチーノのライトブラウンの泡が

まるで今の私の頭の中にそのままフワフワと漂っているようだった。

何も考えられなかった。

ただ、もし杉浦さんに子供がいたとして

その子は一体何歳なのかしら?

そう考えてますますしょげた。

「舞、一人?」

私はハッとした。

この声は杉浦さんだ。

「仕事中だぞ、気分でも悪いのか?」

今一番会いたくなかったのに会ってしまった。

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