サクセスラブを この手に
杉浦さんからメールがきた。

『今夜食事したい。18時すぎに駅前でひろうよ。涼』

『わかりました。待っています。舞』

黒い社用車じゃなかった。

杉浦さんは自分で運転してきた。

私は助手席に乗り込んだ。

「夏は明るいな。」

「杉浦さん、お話しって何ですか?」

「君に紹介したい人間がいるんだ。俺の恋人として。」

「恋人?」

「俺の恋人じゃ、不服か?」

「突然でびっくりしちゃって。」

「君とはちゃんと付き合いたい。君は?」

「私も同じ気持ちです。私、嬉しい。」

「じゃ、今夜は帰さない。」

「えっ?」

「ドキドキした?」

「はい、とっても。」

「今日の君は素直だ。」

< 60 / 77 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop