【完】芸能人に、恋をした。
通話を終えリビングに戻ると、変わらずテレビを見つめる蓮くん。
こたつに入ると、ふいに蓮くんがこちらを向く。
「…会うの?」
「え?」
「また“ナオヤ”?」
…聞こえてたんだ。
「なんかね…─」
──ピーンポーン…
あたしの言葉を遮るように、インターホンが鳴る。
…直哉、早すぎ…。
「ちょっと、待ってて…」
そう言って立ち上がり、玄関に向かう。
彼女さんにも、蓮くんにも
ちゃんと説明しなきゃ。