【完】芸能人に、恋をした。
「…え?」
「俺のこと無視すんじゃねぇよ」
耳元で聞こえる声と密着した体に、心拍数が上がる。
「あ、の…」
『陽菜ー!!』
すると外から、なんともマヌケで
近所迷惑な声が聞こえてきた。
「陽菜、行くな」
やばい…。
すごく嬉しい状況なんだけど
きっと蓮くんは、激しく勘違いしている。
「蓮くん、実は─…」
『相手が会わないってことは、やっぱりやましい関係なんだ?!』
すると再び、あたしの言葉を遮るように
女の人の声がした。