【完】芸能人に、恋をした。
彼の名前も……実は“レン”だった。
プロフィール…似てたな…。
「あ、そうだ」
一人考えていると、ふいにゆりえが何かを思い出したように言葉を発した。
そしてボールペンを取り出すと、雑誌を広げ余白に何か書きながら話しはじめた。
「ちなみにRENってね
きりはら れん、って言うんだって、本名。
確かこういう字。
知り合いとかにいなかった?」
余白にゆりえの字で書かれた
──“桐原 蓮”という文字。
「まぁありえないか」と再びRENの載ったページを開き読みはじめたゆりえを前に
あたしの思考は、完全に停止した──。